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フィユタージュについて

フィユタージュとは…

バターとデトランプの固さを同じにする

フィユタージュの特徴は、バターとデトランプが交互に層をなしている点。これを成すには、バターとデトランプの固さをできるだけ近づけ、同じように薄く、均一に伸ばすことが重要である。

・バターの固さは温度で調節

バターのローリング性*は、温度が13~18℃で最大限に引き出せると言われている。これを大幅に超えると、ローリング性は失われてしまい、一度これを失ったバターを冷やし固めても、元には戻らない。そのため、バターは常に適切な温度で冷蔵保存する必要がある。

フィユタージュを作る際には、折ったり伸ばしたりする間も、デトランプやバターは室温や手からの体温によって温められる。そのため、生地の温度が20℃を超えないよう、少しでも温まったと感じたら、冷蔵庫に入れて冷やす。

*ローリング性:薄く伸びる性質。

・デトランプの粘弾性*は休ませて弱める

デトランプは、小麦粉に対する水の分量が50%程度以下であれば、ベタベタになることもなく、めん棒で楽に扱うことができる。

しかし、小麦粉に水を加えて練ることにより、粘弾性が出てくる。これは、練ることによりグルテン組織が形成されることにより、強まってくる。この粘弾性を抑えるためには、以下の2点がポイントとなる。①デトランプを混ぜる際、カードなどで切り混ぜることで、練り過ぎない。②バターを折り込む際、時間をおいて休ませながら作業する。

*粘弾性:粘りや弾力性を持つ性質。

 

デトランプは薄力粉と強力粉を混ぜる

強力粉だけでデトランプを作ると、グルテン組織がしっかり形成されることで、よく浮き上がり、軽い感じに仕上がるが、ただただ軽い感じになってしまい物足りなさが出る。

一方、薄力粉だけでデトランプを作ると、グルテンの働きが弱く、浮き上がりが弱い。

薄力粉と強力粉、両方を混ぜて使用することで、両者の特徴を生かし、ほろほろと口の中で溶ける食感を作る。

 

焼くと層になる

フィユタージュは、焼くと層状になる。その仕組みは、デトランプ層の一枚一枚を、間にあるバター層で揚げることである。最終的にはバターはデトランプ層に吸収され、バターがあった部分は隙間になり、揚げられたデトランプが層になって残る。

①バター層、デトランプ層に熱が伝わる

バター層:加熱され溶ける

デトランプ層」デトランプ中の水分が加熱され、グルテン、デンプンの熱変性が始まる

②さらに加熱

バター層:バター中の水分が蒸発し、デトランプ層を浮き上がらせる

デトランプ層:水分をデンプンが吸収し、デンプンが膨潤、糊化する。

③バターがデトランプ層に吸収

バター層:吸収され、バター層は隙間になる

デトランプ層:デトランプ中の水分も気化し、さらにデトランプ層を押し上げる

 

※やや高温で焼く

フィユタージュは出来るだけ早くバター層に熱を伝えることで、水分を気化させ、生地を浮き上がらせる。

温度が低いとバターがゆっくりと溶けるため、生地の外に流れ出してしまい、デトランプ層同士がくっつく原因となる。しかし、温度が高すぎれば焦げてしまうため、焼成温度は200~220℃が適温である。

また、中に詰めたアパレイユなどで、比較的焼成時間が長くかかるものは、フィユタージュが完全に浮き上がった段階で温度を下げることで、中心まで火を通しつつ、焦げるのを防ぐ。

 

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